中国、後漢末期。
　江東の地で破慮はりょ将軍・孫堅そんけんの長男として生まれた孫策そんさく（伯符はくふ）は孫堅の死後、父の盟主であった袁術えんじゅつの元で不当な扱いを受けていた。
　孫堅の兵や臣であった者達を取り戻し、袁術からの独立を願う孫策は良策を得る為、離れ離れになっている友・周瑜しゅうゆ（公瑾こうきん）に文を書く。
　帰ってきた返事には、孫策にはとても耐える事のできない案が記されていて―――

＜コメント＞ (しょうは）
　陣頭に立ち、兵と共に戦う孫策の憧れは父、孫堅。
　その姿に憧れていたはずなのに、孫策を思う余りその考えを否定してしまう周瑜。
　仲がいいのか、悪いのか、二人のやり取りは面白かったり、切なかったり。
　「約束の時へ」　までは集英社コバルト文庫　（イラスト：桑原祐子）
　「運命の輪が廻るとき」　は角川ビーンズ文庫　（イラスト：穂波ゆき)